2025.5.28

冬山の登山届最多 昨年度 県内9321件、重要性浸透か

 2024年度の冬山期間(24年12月~25年3月)に山梨県が受理した登山計画書(登山届)は9321件で、危険の大きい冬山期間中の富士山など3山域で提出を義務化する県条例を施行した17年以降、最多となった。県は登山届の重要性が浸透したことが要因とみている。
 受理件数は義務化の対象になっていない山を含む。県観光振興グループによると、24年度の冬山期間に受理した、計画書の提出方法の内訳は、スマートフォンアプリ「コンパス」が最多の7739件(83・0%)。登山ポストは1036件(11・1%)、メールが424件(4・5%)などと続いた。
 17年10月施行の県条例では、危険度が高い冬山期間は富士山(3千メートル以上、おおむね8合目以上)、八ケ岳(赤岳、権現岳、編笠山)、南アルプス(白根三山、鳳凰山、甲斐駒ケ岳など)の3山域で提出を義務付けている。
 条例を施行した17年度の受理件数は4999件で、昨年度は8533件だった。県はこれまでに、県内の公共交通機関でポスターを掲示し、登山口での啓発活動などを実施。県担当者は「義務化の周知を進めた効果があり、登山届の重要性が浸透してきた」とみている。

(2025年5月27日付 山梨日日新聞掲載)

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